日曜日は、前日まで降っていた雨があがり、すがすがしい快晴。しかも気温も高く、風も穏やかで絶好のマラソン日和です。
スタート地点は神戸市役所。9時スタートといっても私のような初心者ランナーは後ろの方に並んでいるので、スタート地点にたどりつくまで10分くらいかかりました。今回は、5時間以内完走という目標を掲げていたので、普段は1キロ6分〜6分半くらいで走るのですが、今回は1キロ7分ペースで行くことにしました。
スタート〜10キロ:
スタートから5キロ地点までは三宮、元町、中華街といった中心街を通りました。街頭の応援も熱狂的で、一気に気持ちが高まります。コースは平坦で非常に走りやすかったのですが、ここでペースを上げては後半持たないので、ひたすらペースを抑えて景色を楽しむように走りました。5キロ地点の長田付近からは道幅が狭くなり、渋滞するようになりました。いつもは5キロくらいの身体が温まった頃にペースが上がるので、渋滞のおかげでペースを上げたくても上げられなかったのはかえってよかったかもしれません。コースのアップダウンはほとんどなく走り易い道が続きます。夫の生まれ故郷の須磨を横切り10キロ地点をほぼ予定通りの1時間10分でクリアしました。
たっぷり食べた朝ご飯がようやくこなれてきて、これまでにないほど調子がよかったのですが、今後のことを考えてひたすらペースセーブ。10キロ地点では最初の給水をとりました。しかし給水所でのマナーのひどいこと。私と同じような位置で走っているランナーは、そもそも記録を狙うレベルでもなく、1分1秒を争う必要はないはずなのに、飲んだコップを道路中央に投げ捨てるなど自己中心的な行為が散見されました(普通に道端のゴミ箱に入れても1秒くらいしかロスしないと思うのですが)。おかげで、コースにコップが散乱してじゃまだし、そこらじゅうに水が飛び散って道路がすべるし、おまけに誰かが投げ捨てたコップに残っていた水が私の足首にかかってしまって非常に不愉快でした。次回からは、マイボトルを携帯して出来る限り給水所には近づかないようにしようとも思いました。
10キロ〜ハーフ:
さて、10キロを過ぎたころからは折り返し地点の瀬戸大橋が見えてきます。走るうちにだんだんと近づいてくるのが目に見えてモチベーションも高まりました。同時に、折り返して帰ってくる先頭集団のエリートランナーともすれ違うため、さらにやる気がでました。しかし、同じ人間とは思えないような走りをするトップランナーを見ると、この人たちと同じレースに出られるマラソンという競技の懐の深さというか特異性を感じました。トップは私がすれ違ったときからすでにぶっちぎりの独走でした。後から知ったのですが、中山竹通選手の息子さんだったそうです。まだ大学生だそうで、白い短パン姿がすがすがしかったです。
そして海沿いのコースだったので、海面がきらきらと光り、漁船がレースの応援のために特別に掲げた大漁旗がたなびきすばらしい光景でした。
20キロ地点より少し手前で折り返し。もと来た道を戻ると、次に何が来るかがわかるので少し安心します。ハーフ手前のエイドステーションでは最初の食べ物を期待していたのですが、なんと振る舞われる予定だった洋菓子がすでに売り切れ。持参したパワージェルとお水でエネルギーチャージしました。
ハーフ〜30キロ:
これまでハーフマラソンが最長だったので、ハーフ以降は「未体験ゾーン」だったのですが、コースが平坦で走りやすかったこと、ペースを落としていたこと、追い風だったこともあり、意外と脚が重くなるようなことはありませんでした。10月の鳴沢ロードレースの後半の方がよほどしんどかったくらいです。しかし、ハーフを過ぎてからは夫のペースが徐々に落ちてきて、キロ7分ペースを維持することが難しくなりました。さらに痛恨だったのが25キロ地点の給水ポイントに水がなかったこと。エイドで食べ物がないのは仕方ないとしても、水がないって一体。周りのランナーは、近くの自販機やコンビニで飲み物を買っていましたが、私たちは小銭を用意していなかったので買うこともできず、先行き少々不安を覚えました。そんなこともあり、夫の表情はだんだんと険しくなってきて、27キロ地点でとうとう脚が動かなくなり立ち止まってストレッチ。そして30キロ地点で摂る予定だった2つ目のパワージェルを前倒しで注入し、なんとかまた走れるようになったのですが、ペースはキロ8分程度にまで落ちていたと思います。私は、30キロの壁について複数の方から聞いていたので、ここで少しペースを落とすのは体力温存にいいかもしれない、とプラス思考で慎重に走りました。
30キロ〜37キロ:
30キロ地点での給水所では、500mlのペットボトルを配られました。どうも、ボランティアがペットボトルの水を紙コップに注ぐオペレーションだったところ、ランナーの人数が多くて作業が間に合わなくなってしまったようです。500mlボトルを渡されても重くて困るのですが、次にまたいつ水がもらえるかわからないため、ボトルホルダーがなかったので腰のタイツに突っ込んで走ることにしました(→これが後で腰痛の原因となり、後悔しました)。
30キロから35キロまでは比較的平坦な道が続いていたのですが、夫は「なんでずっと登り坂なんだろう」とつぶやいていました。彼にとっては登り坂のように辛かったのでしょうか。もう5時間切りの目標はあきらめ、とにかく完走だけを目指すことにしました。しかし、35キロ地点からは本当に登り坂になり、浜手バイパスに上がります(高低差25メートル位)。「バイパスを走れるなんて人生もう2度とないチャンスかもよ!」とか意味不明な励ましでなんとか坂を上りきりました。高いところから見る景色はとてもきれいで、「ほら、昨日泊まったホテルだよ」とか「タワーがこんなに近くに見えてすごい」とか「あのビルの看板面白いね」とか話かけても、夫はすでに無反応。ペースはさらに遅くなりました。
そして、37キロを過ぎのゴールまであと5キロの地点で、ついに脚が動かなくなってしまい、「僕はもう走れないからここからは君ひとりで行ってゴールで待ってて」と完走ギブアップ宣言。せっかくなので一緒にゴールしたかったのですが、これ以上プレッシャーをかけるのもかわいそうなので、ここからは一人で走ることにしました。
37キロ〜ゴール:
この残り5キロの地点で4時間35分を過ぎていたため、5時間以内の目標の達成はほぼ不可能でしたが、体力はかなり残っていたので、どうなるかわからないけど走り切ってみようと、ペースを上げて走りました。
すでに速度が落ちている人がほとんどだったので、ごぼう抜き状態です。周りがインパール死の行軍さながらの苦しそうな表情で歩いたりしているなか、ひとり笑顔で快走していたので、応援の方々がとても喜んでくれました。応援に反応がなくてつまんなそうにしている子供にハイタッチしたり、カメラマンの前でガッツポーズしたり、異様なハイテンションで走り続けました。こういうのをランナーズハイと言うのでしょうか。さすがに40キロを過ぎたあたりからは膝が痛くなってきましたが、ゴールが見えてからまた元気がわいてきて、42キロから最後の195メートルは全力疾走してしまいました。結果、ゴールタイムは5時間9分5秒。最後の5キロはキロ7分を切るペースで走っていたことになります。
取り残してきた夫は、その後歩いたり走ったりを繰り返して無事にゴール。とにかくケガもなく無事でよかったです。次回は二人で完走したいです。